5月の誕生石 ヒスイ

少し前のことになるのですが、

奈良県の長谷寺に行ってきました。

西国三十三か所観音霊場・第八番札所で、

別名「花の御寺」ともいわれています。

牡丹の花を見に行ったのですが、

少し遅かったようで、

少し盛りを過ぎていました。

それでも、まだ美しく咲き誇っているボタンがあり、

とても見事でした。

本堂にお参りした後の帰り道、

白くきれいな花をつけた木がありました。

卯の花だそうです。

3月の別名、卯月の由来は、

この卯の花が旧暦の3月には咲くから、

ということを以前書かせてもらいましたが、

実はその時、卯の花の実際を見たことがありませんでした。

今回初めて見て、とても上品で美しい花だと知りました。

牡丹のような豪華なお花もいいですが、

卯の花の可憐なお花も負けず劣らずいいものですね。

 

 

 

5月の誕生石はエメラルドともう一つ、「翡翠(ひすい)」があります。

深い森を思わせる緑色の美しいヒスイ。

日本では古墳などの埋葬品からもわかるように、

紀元前3000年ごろの縄文時代には、

宝飾品として、さらには石器武器として

使用されていたとされています。

中国では、玉(石の美しく貴いもの・宝石)と呼ばれ、

中南米のインカ文明やアステカ文明でも、

古くからとても大切な宝石とされ、

金以上に珍重されたといわれます。

ヒスイは英語ではジェイド、

その由来は、スペインの言葉「piedra de ijada(下腹部の石)」から来ています。

スペインの探検家が、

(このスペインの探検家が、

先ほど書いた南米のインカやアステカから

ヒスイを本国スペインに持ち帰ったとされています)

様々な痛みを治癒または緩和するために、

その石を傍に置いたことからそのように名付けられました。

和名であるヒスイ(翡翠)は、

中国からもたらされた言葉のようです。

翡翠(ヒスイ)は中国ではカワセミを指す言葉、

翡翠(ひすい)の白地に緋色が混じる石に色合いが、

カワセミの羽の色に似ていることから付けられたようです。

翡翠は、日本で採れる数少ない宝石の一つです。

新潟県糸魚川市姫川流域、

富山県の宮崎・境海岸(ヒスイ海岸)など

北陸の海岸で採掘されています。

 

歴史的にみても、日本と深いかかわりあいのある、

古くから愛されてきた宝石、

その引き込まれるような落ち着いた深みのある色合い、

とても、日本人に似合う宝石だと思います。

 

 

5月の誕生石 翡翠をはじめ

様々な宝石を取り揃えて、

皆様のご来店、お待ち申し上げております。